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2020年09月01日

『ここにすわって!』
 
先日、2歳児の子から
「ここにすわって!」と言葉をかけられました。
言われたところに座ってみると、
チェーリングやお手玉が詰められたお弁当箱を差し出され、
「ジュース」とコップまで用意されおもてなし?を受けました。
わがままな客(私)は「冷たいジュースがいいなぁ」
「氷が入っていないの?」
「手で食べるのかな?」と注文すると、
次々に子どもたちが
「はい、どうぞ」と運んできてくれます。
数分間のたくさんのおもてなしを受けて
「また、来ますね」と、事務室に戻った私でしたが・・・
かなり癒されました。

そして、
たった一言の
「ここにすわって」は、
大人への子どもたちからのメッセージだと感じました。

保育室での大人は、通常の育児と遊びに加え、
感染症対策で一日に何度も清掃消毒し 
熱中症指数の高い中でも子どもたちが楽しみにしているので
毎日水遊びの準備に一人一人のシャワーで汗を流し、着替えをし、
一人一人のバックの持ち物の確認。
密にならないようにと・・・少人数にするために、
同じ事を何度も繰り返しています。
風が強くなればテントをたたみ、晴れたらテントを張って。
子どもたちがお昼寝している間の暑い時間に
水遊びの片付けに持ち物の確認、
子どもたちの記録にお便り帳記入、
清掃消毒・・・と、毎日繰り返されています。
水遊びの時に濡れた自身の服でさえ着替えるのも後回しになりがちです。

これは、きっと保育園お迎え後のお父さんやお母さんの姿と変わらないのでしょう。
仕事を終えるとともに急いで保育園へお迎えにいき、
夕食の準備に食べさせて、
お風呂に入れて遊び相手をしながら
今日の洗濯に明日の準備・・・
こどもの体調や機嫌の悪い時は睡眠時間を削って・・・
日中も仕事に励む。

子どもたちから見えている大人の姿って・・・
どんな風に映って、
どのように感じているのでしょう。
「大人って忙しい」・・・。

子どもたちの願いは
「ここにすわって・・・」
「一緒にいてね」

そして、その言葉は、きっと大人を助けてくれる言葉でもあるような気がします。

「ちょっと一息する時間なんてもったいない!」と思わずに、
今がチャンスと思って。
「私は、今子どもの願いをかなえているのだ!」と、
これも「大人の役割なのだ!」と。

夏の疲れ・感染症対策の疲れ予防のひとつは、
『心のゆとり』の様な気がします。
一緒にいられるだけで幸せと願い
毎日
「行ってらっしゃい」
「行ってきます」
「おかえりなさい」
「ただいま」が繰り返される日常を維持するためにこそ、
必要な事を子どもたちから教わっているような気がします。

お父さん、お母さん、先生たち、誰もが、
いつも以上に見えない不安と安心のために
みーんな良く頑張っています。

子どもに教わったように
「ここにすわって!」
と、
私も誰かのために椅子を用意しましょうね。