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2020年08月01日

“ 離れていても 心はつながっていたい ”
 
 8月を迎えようやく梅雨明けとなりそうです。
今年は、雨の合間に蝉の声が聞こえるというなんだか不思議な季節感です。

最近「いつもなら・・・」という言葉をよく使うようになりました。
新型コロナウィルス感染症の第2派が、勢いを増して、
目に見えない感染症に対しての不安と恐怖と向き合っています。
私たちの身近に起こっているということを自覚し
「もし、こうなったらどうするか?」を
イメージし行動に移せるように心も身体も準備しておかないと、
いろんな変化に対応していける練習をしておかないと・・・
想像するだけで不安に押しつぶされそうになる毎日です。

それからいうと、
子どもたちは、「いつもなら・・・」という記憶が浅いので、
毎日が新鮮で今の状況を屈託なく受け入れ生活していく力があります。
変化についていけない大人に対して、
素晴らしい想像性と順応性ある姿を見せてくれます。
先日、園近くの大学爆破予告のあった日、
大人は「また、デマでしょ。」と思っている方もいたと思いますが、
私たちは「もしも・・・」と想像しただけで
「子どもたちの命を守るには・・・」と不安しかありませんでした。

『今、私たちに出来る事で、最善を尽くす!』と、
いつもの保育の合間に、避難準備をしてその時を迎えました。
驚いたのは子どもたちの姿です。爆破避難の練習もしていないのに・・・
放送に耳を傾け、保育者の傍に集まり、乳児は保育士に背負われ、
息をひそめて静かに30分もの間
カーテンの閉まった部屋の中央(窓ガラスが割れてけがを防ぐため)で、
過ごしていました。
念のため、「今日は、16時からの外遊びはできません。部屋で遊びましょう」と
放送を入れたところ、
1歳児が「外 雨降っているの?」と、保育士に尋ねたそうです。
カーテンが閉まっているので外の様子がわからないけれど、
外で遊べないということは・・・雨が降っている?と想像したという事なのでしょう。
これは、生きていくうえでとても大切な『想像力の育ち』です。
子どもたちは、お迎えが来るまでの間、驚くほど静かに大人のそばから離れることなく遊んでいました。
周りの気配を感じ取る『状況判断力の育ち』です。
もしも・・・の次に考えなければならないのは
「どのように行動するか」です。
この行動の仕方は、
やはり経験(見たことがある・聞いたことがある・動いてみたことがある)の記憶(避難訓練など)だと思います。

子どもたちに、
たくさんの正しい情報を伝え、
大人が行動して見せることは、
大切だと改めて感じたことでした。

「そんなことあるわけないよ」で終わらせず
「もしも・・・こうなったら・・・こうしようね」と、
日ごろからの大人の会話や行動を子どもは、
しっかりと見たり聞いたり考えているという事を自覚しなくてはいけないと思いました。

新型コロナ感染症も身近に迫っています。
誰が・いつ・感染しているかもしれない状況です。
感染しないようにするにはどのような行動をするのか。
感染を拡げないためにはどのような行動をするのか。
国からの行動制限がないから良いわけではなく。
『自分で考えて行動する』時なのだと思います。

それぞれが、それぞれの場所で離れて過ごしている時間がありますが、
『離れていても心はつながっていたい』
身近な大切な人の命を守るためにどのように考え行動するのか!と。


いつもなら夏祭りの時期です。
今年の夏まつりは、家族参加できませんが、
ご家庭で作っていただいた数々の手作り品と、家族の思いを子どもたちに届けたいと思います。
そして、ご家族には
子どもたちの笑顔と子どもたちからの泣き笑いエピソードが届けられるような
1週間になるようにと職員が試行錯誤で取り組んでいます。
感染症が、これ以上広がらずに
今年らしい・・・夏の経験と楽しい記憶が残りますように・・・と
願わずにはいられません。